ニック付きエンドミルとは?その特徴を解説します!
今回は、ニック付きエンドミルの特徴と、どのような加工に向いているのかを、スクエアエンドミル・ラフィングエンドミルと比較して解説いたします!
ニック付きエンドミルとは
ニック付きエンドミルとは、水平で鋭角な溝(ニック)が円周上に付けられているエンドミルです。ニック(Nick)とは「切れ目」「刻み目」などを意味する言葉です。切れ刃にニックが付いていることで、刃先の長さが細かく周期的になります。そのため、切りくずが分断されやすく、切削負荷も減少します。そういった特徴から重切削にもよく使用されています。
ニック付きエンドミルの特徴
ニック付きエンドミルは通常のスクエアエンドミルに対してシャンクに水平な小さい溝を付けたようなエンドミルです。そのため、スクエアエンドミルと比較してニック付きエンドミルは切削負荷が小さく加工時間が短縮できますが、加工面の仕上がりは荒くなってしまいます。
一方でラフィングエンドミルは刃先が湾曲しており、フラットな刃先が無いエンドミルです。ニック付きエンドミルはラフィングエンドミルと比較して加工面が綺麗に仕上がりますが、切削負荷や切りくずの分断性、加工時間に関してはラフィングエンドミルの方が優れております。
まとめると、ニック付きエンドミルは、スクエアエンドミルと比較して切削負荷が小さく加工時間が短縮でき、ラフェングエンドミルと比較して加工面が綺麗に仕上がるという特徴を持ちます。
つまり、ニック付きエンドミルは、切削性の悪い被削材の加工で加工面の仕上がりを良くしたい場合に適しています。
そのため、ニック付きエンドミルはスクエアエンドミルとラフィングエンドミルの中間的存在のエンドミルと言えます。
また、ニック付きエンドミルの中でも一つの刃に付いているニックとニックの間隔(ピッチ)が大きい物と小さい物があります。間隔が小さい方が切りくずが細かく分断されるため、切削負荷も軽くなります。加工条件に合わせて最適なエンドミルを選定することが重要です。
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