値上げラッシュ!インフレ時代における切削工具の値上げ事情と、再研磨によるコストメリットについて解説!
突然ですが、皆さまへ質問です。
最近、このような案内が増えてきていませんか?
そして、皆さまが普段使用されている切削工具も、例外ではありません。場合によっては50%ほど値上げになってしまうケースもあります。
このようなインフレ時代において、ドリルやエンドミル等の切削工具の値上げも、避けては通れません。しかし、いま使っている刃物や、これから使う刃物を、リサイクル、つまり再研磨することで、実は大きな経費削減を実現することができるんです!
今回は、インフレ時代の切削工具の値上げ事情から、刃物の値上げ対策としての再研磨について、実際に再研磨をした際にどれくらいのコストメリットが生じるのかをシミュレーションしながら、徹底解説いたします!
値上げラッシュ!インフレ時代の切削工具の値上げ事情
切削工具の値上げは、主に下記のようなコストの上昇から成り立っています。
- 電気、ガス、水道などのエネルギーコスト
- 部品、工具、鋼材などの調達コスト
- エネルギーコスト上昇に伴う輸送コスト
特に刃物に使われるような鋼材は値上げ幅も高くなります。また刃物に使用されるコーティングも、特殊金属を使用しているケースもあり、実は値上げ幅はコーティングの方が高い場合もあります。(実際に当社でも、コーティング費については、近々値上げアナウンスをしなければならない状況にきております…)
標準的な刃物で5~20%の値上げ、特殊品になると50%くらいまで値上げになる刃物も市場で見かけられます。
刃物のリサイクル=再研磨をすることで、年間数十万円の経費削減!
一方で、いまお使いの刃物をリサイクル=再研磨することで、年間数十万円の経費削減につなげることができます。
上記は、工具購入と工具再研磨を比較して、1本あたり1000円のコストメリットが生じるとした際の計算になります。当社にご相談いただく工具は、基本的に1本あたり1000円以上のコストメリットは期待できるため、刃物の数が多くなればなるほどコストメリットがさらに大きくなっていきます。
1本あたりが1000円と少額のため、気にせず廃棄しがちな工具。しかし塵も積もれば山となり、繰り返し再研磨をすることで年間トータルで見ると大きな経費削減につなげることができます。
ネット通販の工具 vs 値上げ後の工具 vs 再研磨で比較!
最近は海外で安価に工具が生産されるようになった影響もあり、ネット通販で非常に安価に工具を入手できるようになってきました。そのため、手間のかかる再研磨よりも、ネット通販で新規の工具を購入しているという方もいらっしゃるかもしれません。
そのような方に、ぜひこちらのグラフをご覧いただきたいと思います。4種類の一般的な切削工具にて、ネット通販の工具 vs 値上げ後の工具 vs 再研磨という形で、径の変化も含めて価格を比較してみました!
青が値上げ前のネット通販価格、オレンジが値上げ後の価格です。平均して約10~15%程度の値上げになるため、この費用も数が多くなればなるほど大きくかさんできます。
また、左下の超硬ドリルのΦ4を見ると、ネット通販の方が再研磨よりも安価なケースもあります。径が小さい工具については、たとえ値上げがあったとしてもネット通販で購入する方がよい場合もあります。
しかしΦ6以上の工具については、ネット通販で購入するよりも再研磨する方が安価になります。また重要な点は、工具が値上げしたとしても、再研磨価格は値上げされないという点です。そのため、工具が値上げされればされるほど、さらにコストメリットが大きくなっていきます。
特に径が大きくなればなるほどコストメリットが大きくなるのは、グラフで実感いただけると思います。工具によって様々ですが、1本で最大約7000円ものコストメリットが生じるようになります。
Φ8超硬エンドミル 2枚刃・ノンコート品で比較してみました!
もっと具体的な例でみていきたいと思います。Φ8超硬エンドミル 2枚刃・ノンコート品で、刃物の現行価格(ネット通販価格)と、値上げによる増額分、値上げ後の再研磨実施時の価格で比較して、再研磨によるコストメリットを見てみました。
まずこちらが、刃物の現行価格(ネット通販価格)の工具本数別の総購入額と、刃物の値上げによる増額分です。5本の場合は、11.3万円+1.1万円で、12.4万円となります。毎月10本で25万円、毎月25本で62.4万円、毎月50本になると124万円も工具購入費用がかかってしまいます。
これを、1本で2回再研磨、新品の状態含めて3ヵ月分使用可能という条件で、再研磨した際の価格と、年間でのコストメリットを算出してみました。それが下のグラフです!
再研磨をする場合でも、年間4回は工具を購入する必要があります。しかし新品工具を購入する回数は8回分削減されるため、ここで大きなコストメリットが生じます。ここに再研磨費用が別途生じますが、先ほどの通り1本当たりの費用を比較すると、1000円以上のコストメリットが生じるため、再研磨費用を差し引いて計算したとしてもコストメリットが生じるようになります。
年間トータルで計算すると、毎月5本であっても約6万円ほどのコスト削減に、毎月50本使用しているケースでは、なんと60万円近い経費削減となります!
輸送の手間等を考慮したとしても、このコストメリットは享受することができます。つまり、ネット通販で安価な工具を購入すると値上げによって増額してしまう一方で、これを機に工具の再研磨を実施することで、年間で数十万円もの削減をすることができます。
これからのインフレ時代、皆さまはどちらを選択しますか?
インフレ時代に工具の再研磨を検討すべき理由とは?
様々な物価が上昇しているインフレ時代において、工具の再研磨をすべき理由。それは、先ほども申し上げた通り、工具が値上げしたとしても、再研磨価格は値上げされないためです。再研磨では砥石を使用していますが、砥石も繰り返し使用するため、再研磨費にはほぼ影響を与えません。そのため再研磨では作業コストのみとなり、これはインフレには関係ありません。つまり、再研磨価格はインフレには関係なく一律と言えます。
物価が上がっているから工具の値上げも仕方ない、という考えではなく、物価が上がっても値上がりしないものはないか、その選択で固定費を削減することはできないか、という視点を持つことが、インフレ時代には重要だと言えます。
工具の再研磨はSDGsにも貢献できます!
インフレ時代において、工具の再研磨は大きなコストメリットを生むことができますが、その他にも工具の再研磨はメリットを生みます。それがSDGsへの貢献です。
いまはSDGsの活動の一環としても、超硬工具の再研磨はあらためて注目を浴びています。というのも、使用済みになった超硬ドリルや刃具を鉄スクラップとして売却するのと、何回か工具を再研磨するのでは、環境への貢献度が大きく変わります。
詳細はこちらをご覧ください。
>>超硬工具スクラップは、再研磨でリサイクルしてSDGsに貢献!
工具が再研磨できるかどうかの判断をするためには?
いざ工具を再研磨しよう!と思っても、こんな疑問や悩みを持つ方が多くいらっしゃると思います。
「この工具、刃先もボロボロだし、もう寿命かな。」
「再研磨でまた使えるかもしれないけど、海外製の工具だし、新しい工具を買うしかないか。」
「使えそうで使えない工具が溜まってきたな。そろそろ捨てようか…でももったいないな。」
まだ使えるのか、もう使えないのか。捨てるべきか、再研磨のために取っておくべきか。どうやって判断すればよいか、なかなか難しいですよね。
それを解決するには寿命を知ることなのですが、実はここで言う「寿命」とは2種類あるのです。
再研磨できなくてもう使えない →刃物その物の寿命
今は使えないけど再研磨して使える →刃先のみの寿命
詳細はこちらをご覧ください。
寿命がきた切削工具を、捨てる&貯めるのはもったいない!
超硬やハイス製の工具は、非常に特殊かつ材料単価が高い工具です。一方、多くの企業が工具は使い捨てであると考えてしまって、廃棄してしまうもしくは棚にしまったまま…といったことが起きています。
工具を使い捨てと勘違いしたまま廃棄してしまうと、工具が摩耗する度に新しい工具を購入しなければならず、工具の購入コストがかさんでしまいます。また、もったいないと思ったまま使用済み工具を棚にしまったままにしていると、工場内で無駄なスペースをとってしまい、在庫管理面でコストがかさんでしまいます。
切削工具の寿命診断&再研磨は、再研磨.comにお任せください!
再研磨.comを運営する株式会社宮本製作所では、焼結金属と呼ばれる非常に硬い素材の加工を行っており、その過程で得た加工に関するノウハウを活かし、工具の再研磨を行っています。
再研磨.comでは、ドリルやエンドミル、リーマ等の切削工具を高い品質で再研磨するため、最新の加工設備や検査設備を取り揃えています。当社の再研磨は、職人が手作業で行う再研磨とは異なり、繰り返しの精度が高い、安定した品質での再研磨加工を可能としています。

(昔の再研磨作業風景)
当社は、お客様が使用済みの工具を再研磨加工することで、刃物そのものの延命化を実現します。一般的に再研磨のコストは、工具購入コストの1/5~1/10程度です。そのため、お客様のコスト削減に大きく貢献することができます。
また、従来の切削では無理があった箇所を修正し、負荷を軽減することで、より多くの切削が可能となる刃物を提供します。ただ工具を再研磨するだけでなく、作業の効率化を図ることができる低コスト工具の提供を行っています。
さらには規格品よりも、高精度の加工をより少ない工程で加工を実現する工程集約工具への改造にも対応しています。
【再研磨の匠にしかできない技を、貴社の刃物に】


切削加工会社である当社が、片手間で行う事業ではなく、工具研磨専用の加工設備・検査設備を取りそろえておこなっている、本気の再研磨です。そのため、どこにも負けない品質で工具の再研磨加工を行うことをお約束いたします。当社は、「再研磨の匠にしかできない技を、貴社の刃物に。」を合言葉に、一本一本の再研磨に魂を込め、お客様を“工具”からサポートいたします。
ドリルやエンドミル、リーマなどの切削工具の再研磨を検討されている方は、まずは再研磨.comへお気軽にご相談ください。