ポジ刃とは、すくい面が直角より鋭利にある刃先をいいます。

通常、刃物というと鋭利な物の方が切れ味がいいとされていますが、切削加工でも鋭利（ポジ刃）にした方が切れ味が増します。
しかし、多種多様な被削材を相手にする切削加工では必ずしもポジ刃にした方が良いとは言えません。
ポジ刃にした場合、鋭利な分だけ刃先が細くなり剛性が落ち硬度の高い被削材を切削する場合すぐに欠けが生じ、刃具があっという間に使い物にならなくなります。
そのため、高い硬度の被削材を切削する場合はあえて刃先を鈍角にして剛性を持たせます。その鈍角な刃先をネガ刃といいます。

一般的にアルミなどの靭性のある被削材はポジ刃に、焼結金属などの硬い被削材は刃先欠けを防止するためにネガ刃にすることがあります。