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昨日海上保安庁長官の定例記者会見の模様が、報道されていた現在の尖閣諸島をめぐる対応に関して、「人員、装備、予算どれをとっても厳しい状況」の吐露だった。これを聞いて、まず感じたのは「こんな泣き言の記者会見では相手国がますます攻勢をかけてくるのでは」と感じましたが、今朝同じ報道を聞いて、待てよ相手は、こんなこと100も承知だろうから、それなら国民向けに「予算を含む対応がなければ、安全を保てませんよ」または「自衛隊が参加しなければ長期対応はできません」というようなアピールなのかな。などと穿った見方も出来るのだなと思ったりしました。

2012.11.14

刃先と波崎語呂合わせのようだが

波崎は千葉県銚子市と利根川で挟んだ茨城県側の海岸線に位置している。現在町村合併で、神栖市の一部となっている。昨年の東日本大震災で津波と、液状化で大きな被害を受けた地域である。茨城県の地図で見ると刃物の刃先のような形状をしている地域である。利根川は以前、東京湾に注いでいたが、徳川家康入府のおり江戸を水害から守るために東に進路を変えるいわゆる「東遷事業」とし進められ、今の形になったのは明治に入ってからとのこと。昭和22年、カスリーン台風の時、利根川の堤防決壊により、東京都足立区、葛飾区、江戸川区に被害が及び死者・不明者1,100人、家屋の流出・倒壊23,736戸と記録されている。この事からも利根川東遷事業が大切な治水事業だったことがうかがわれる。

 

さて、この液状化した土地を、復旧させ、田畑や、道路、建物を復旧させるのが東日本大震災後の大きな課題になっている。どのような方法で液状化した土地の回復を図るか、各自冶体も頭を痛めているようで、そのため復旧工事が進まない原因ともなっている。先日液状化復旧のための大規模な実験が行われた。それはある企業が開発した土嚢を敷き詰めて、道路復旧工事がおこなわれた。この方式で効果が確認されれば安価に液状化したところの復旧が図られるとのこと、この土嚢が非常にユニークというか、斬新というか、開発した社長は、元数学の研究者で、親の社業を継いで、この土嚢開発に、数学理論を駆使したとのことである。業種は違うが、日本の開発力がんばれ!と言いたい。

西語録に「刃先を拡大して観よ、そして測定せよ、無言の刃先は万言の教えに勝る」という言葉がある。刃先の立場からすると、大変ありがたい言葉である。ともすると、「既定(設定)の距離を走り終えたからお役御免」と廃棄されたり、再研磨行きの箱に入れられたり、刃先にはたくさん伝えたいことがあるのに、見向きもされない場面にたくさん遭遇する。伝えたいことがこんなにあるのに!とても悲しい思いになったり、こんなにたくさんの情報を、捨てたりして、そんなことで、こんな厳しい競争社会を勝ち残っていけるの!と叫びたくなる。いや失礼つぶやいています。

 

≪生産効率の出発点は刃先である≫西嶢祐著「現場で役立つ切削加工の勘どころ」より

 製造業にとって非常に含蓄のある言葉であり、私は大変好きな言葉である。特に私たち金属加工を生業にしている者にとって、ワークに刃先が当り、切り粉が出たところから付加価値が生まれる出発点であるし、技術屋の腕の見せ所でもあり、外見からは決して判らないノウハウがあり、目に見えない多くのライバルと競争をしている、ある意味オリンピックの短距離走を競っているようである、つまり1分間に何メートル刃先が走れるかである。世界記録は?日本記録は?自己記録は?自己記録更新をめざし今日も挑戦あるのみ。今どのあたりのレベルの記録なのか、記録が伸びず足踏み状態が続く企業は競争に負けていく。

先は毎日毎日、黙々と挑戦している

 

先日福島県いわき市で、ある福島県のボランティアグループの方と、昨年の東日本大震災で被災し、福島原発事故で避難所を事故情報も聞かされることなく転々とした方の体験を聞く機会があった、メディアからの情報とはまた違い、体験者から聞く生の声の迫力を感じた。トイレに行っても、手を洗う水もなく、その手で、支給されるおにぎりを食べなければならない現実等々。

 翌日福島第Ⅰ原発の近くまで出かけた、車窓から原発近くの6号国道脇の田圃を見ると黄金色の稲穂が立派に実っている。と、よく見ると、セイタカアワダチソウが、田圃一面に群生していることがわかりました。しばし言葉を失いました。原発近くの立ち入り規制区域外のところでも、住宅はあるが、人影なし、津波の影響で、流された気配の住宅街、しかし土台の跡も判らないほど、セイタカアワダチソウの群生する原っぱになっている状況を目の前にして、その「空気感」その場に立った者にしか感じられない皮膚感、昨年訪れる機会のあった、南三陸町を含む、被災地に立った時の皮膚感覚を思い出した。その場に立つとカメラを向けることすら申し訳なく感じるような現実があります。この現実から本当にこの地域の復興は可能なのか、この地域の方たちが復興をめざし実現していくためには、計り知れないエネルギーが必要だろうと、改めて感じる訪問となった。

 いかに現地、現場で現実を見るか、私たちの会社の中でもいえることです、まとめられたデータだけで判断することなく、常に現場で、起きている現象を確認して、判断することが大切と、改めて感じた。

 なお見出しの言葉に関連して本日(10月25日)の毎日新聞一面に「実りの秋 哀しき黄色」と題して、記事と、私が訪れた福島原発近くの航空写真が掲載されているので、参考までに。

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